撮影フィルムの紹介
このページはタカハシ製イプシロン-300で撮影した天体写真です。
カラーフィルム
高橋製イプシロン300と星夜写真のギャラリーで使用しているカラーフィルムは、コダック社エクタクローム E100SとエクタクロームE200を主に使用しています。E100Sの感度はISO100で天体写真フィルム としては低感度です。そこで長時間露出をかけて撮影する方法と現像時に2〜4倍に増感する方法をと っています。 また、シュミットカメラで使用しているカラーフィルムはコダック社のベルビアとエクタクロームE100Sを 主に使用しています。4×5サイズのカラーフィルムは低感度のフィルムしか発売していませんので天体 写真に使用するには苦労が入ります。またベルビアはISO50ですので、このままで使用ができないので 水素増感処理を行って使用しました。

モノクロームフィルム
白黒写真に使用しているフィルムは全てコダック社のテクニカルパンフィルムを使用しています。 テクニカルパンフィルムは通常、複写用フィルムとして使用するフィルムですが天体写真としてはもちろ ん低感度で月・太陽・惑星に使用する以外、使用できないフィルムです。しかし、水素増感処理を行った テクニカルパンフィルムは相反則不軌が少なくなり長時間露出でも感度が低下することが少なくなるた めに天体写真に使用できるようになりました。また、テクニカルパンフィルムは低感度フィルムであるた めに微粒子のフィルムで、ディティール再現に優れています。                         

<水素増感法とは>
 フィルムを増感するには色々な方法があります。@前露光法Aベーキング法B冷却法Cアンモニア 水溶液による処理法D水素浸漬法などがあります。そのDの方法による処理方法がより効果的に増 感されることがわかりました。                                             水素ガスによる増感法は古くから知られていて、1871年に印画紙の増感がP.H.Murrayによって行 われましたが、1941年にフィルムの増感法として発表されています。ところが水素ガスを使用するこ とで爆発性が強く危険な処理方法でしたが、その後の研究によって爆発性のないフォーミングガス(窒 素と水素の混合ガス)を用いて、50度前後のベーキング処理をする方法がより簡単に安全方法として 知られるようになりました。                                               私の処理方法を紹介いたします。増感装置はユニトロン製MODEL GFP−2を使用しています。この 処理容器は4×5サイズフィルムを処理できる大きな容器です。35mmサイズですと22本。ブローニー サイズだと15本を一度に処理できます。                                       処理の手順ですが、まずフィルムを処理容器に入れ蓋をします。この時ガス漏れを起こさないように Oリングにグリスを塗ります。次に真空ポンプでエアー抜きをします。それから窒素ガスを入れれ24時 間ベーキング処理(約50度)をします。24時間後真空ポンプで窒素ガスを抜きます。次にフォーミング ガスを吸入(1.2気圧)して48時間ベーキング処理をして終了です。                      フォーミングガスのベーキング時間でフィルムの増感度を変えることが出来ます。適度なフィルムカブ リになるようにテストを繰り返してベーキング時間を決めます。あまり過度にベーキングするとムラのあ るカブリになってしまいます。また、増感処理した後はフィルムの保管に気を付けなければなりません。 保管方法は真空タンクに保管または冷凍保存する方法が良いです。水素増感フィルムは湿気に弱く 湿気を吸うとカブリを起こします。                                         

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